借入 リスケ

リスケは最後の砦。今後借りない覚悟が必要

 リスケジュール(リスケ)とは、借り入れの条件変更のことです。これまで借りていた資金の毎月の返済額を減額するのが一般的です。
 リスケジュールを実行すると、銀行の格付けは確実に下がります。銀行のプロパー融資はもちろん、保証協会の借り入れを含めて、その後の新規融資は非常に困難になります。

 

 目先の返済が苦しいからといって安易にリスケジュールをすれば、しばらくは負担が減るので楽になるかも知れません。しかし、長期借入金の場合は、リスケジュール後の返済額が利益で返済できるような水準でないと、すぐに資金繰りが厳しくなり借り換え資金が必要となります。その時点で融資を申し込んでも、その融資(実質的には新規融資)がおりないということになり、行き場を失うことになりかねません。

 

 したがって、リスケジユールを検討するのであれば、返済計画表をつくり、返済額にかなり余裕をみて検討を行う必要があります。また、リスケジュールで目先の返済額が減っても最終期日は変わらないため、リスケジュール期間が終了すると従来よりも多く返済しなければいけません。リスケジュール期間は6か月、長くても1年とされることが多いので、その間に実現可能な立て直し策がないのであれば、逆に会社の死期を早めることになってしまいます。

 

保証協会の「借換保証制度」に殺到

 平成15年2月に始まった「資金繰り円滑化借換保証制度」は、既存の保証協会付きの借り入れを一本化してさらに長期化できるため、毎月の返済額をかなり減らすことができます。実質的なリスケジュールですが、銀行のプロパー融資と違うところは、最終期限を最長10年に延ばせるということです。これにより、一般のリスケジュールでは6か月後あるいは1年後に返済額がアップするか再度リスケジュール交渉を行なわなければならなかったものが、長期間にわたって返済額が軽減されます。制度導入後3か月間で1兆円の保証が実行されたほどの人気ぶりです。

 

 借り換えは新規融資を行なってその資金で既存の借入金を返済するので、新制度に乗り換えるというイメージです。ですから条件変更を意味するリスケジュールとは厳密には違いますが、借り換えを行なえば保証協会付き融資といえども、その後の新規融資が出にくくなる点は同じです。
 この制度自体が中小企業の資金繰り救済という色が強いので、申し込めばかなりの確率で承諾されますし、借り換え後にまた返済が厳しくなれば再度借り換えもできるなど、かなり優遇されています。

 

 しかし、これも同じ長期借入金です。返済の元となる原資は「税引き後利益+減価償却費」ですから、利益が上がっていない会社が借り換えで返済を引き延ばすことは、問題の先送りにすぎません。借換保証制度で一息つくのはよいのですが、その間に財務体質の改善や事業計画の見直しなど抜本的な問題にメスをいれないと、いつまでたっても資金繰りの問題は解決しません。

 

借換制度利用時の注意点

 借換制度を利用するにあたっては、いくつかの注意点があります。

 

 (1)既存の特別保証による借り入れと、一般保証による借り入れは一本化できないため、それぞれで借り換えの手続きが必要です。
 (2)銀行のプロパー融資はこの借換保証制度によって借り換えることはできません。
 (3)従来よりも金利を引き上げられる可能性が高くなります。

 

 特に(3)は、借り換えで毎月の返済額が大幅に減ると、金利が上がったことについて鈍感になってしまうので注意が必要です。借り換える前の融資は固定金利でかなりの低利だったはずです。しかし、借換制度を使って借り換えてしまうと、金利については銀行側に任せられているため、これを機に金利引き上げに動く銀行も多いのです。
 ただ、都道府県によっては借換制度を使っても一定の用件を満たせば、固定の低金利が使える制度を用意しているところもあるので、各地域の保証協会に相談してみましょう。